【無名の巨塔】~旅の最中に突然現れた黒い石の壁の正体とは!?

山梨をドライブ中、国道20号線近くで見つけた「無名の巨塔」。何の変哲もない石の塊ですが、当時の人々の情熱が込められた特別な石でした。

山梨県北斗市白州町の旧甲州街道沿い

「無名の巨塔」は、山梨県北杜市白州町の国道20号線「花水坂入口」交差点近くで、JR中央本線「長坂駅」から南方向に徒歩約5km(1時間ほど)の場所にあります。

この辺りはとてものどかなエリアです。近くには旧甲州街道が交差し、その入口には古道入口を示す「はちぢみち石碑」が建てられていました。

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国道20号線から少し外れて、この「はちぢみち石碑」を右手に畦道のような旧甲州街道を少しばかり進んで行くと、三体の石造りの観音様がお出迎え。

これは「横山の道標」と呼ばれ、「馬頭観世音」の側面には「右かうふみち」「左はらぢ通」と行き先が示されています。

江戸時代の人々がこの道標を頼りに、出発地と目的地を行き来した当時の様子が偲ばれますね。

小高い丘の上に

馬頭観世音から旧甲州街道をさらに50mほど奥へと足を伸ばすと、緑に覆われた小高い丘が現れてきます。

丘の上へと続く階段の登り口には「無名の巨塔 入口」と書かれた石碑。

果たして、この丘の上には何があるのでしょうか?

「無名の巨塔」という名に惹きつけられて興味津々で階段を登ると、上の方に怪しげな石らしき塊が。早くその正体が知りたくて丘の上へと急ぎます。

すると、あの「2001年宇宙の旅」に出てくる謎の物体「モノリス」の様な巨大な石の壁が佇んでいました。

これが丘の下に案内のあった「無名の巨塔」で、人の大きさと比べると5mほどの高さがあります。

巨塔の近くの説明書きを見ると「日蓮大聖人の六百遠忌(おんき)」にむけて檀信徒(だんしんと)たちが切り出し、運び出された石だとのこと。

「五穀豊穣」「国家安泰」を祈念して、十数年かけて切り出し運び出されましたが、資金難のため釜無川を超えることができずにこの場所に残された様です。

無名の巨塔は単なる巨塔ではなく、当時の檀信徒たちが日蓮大聖人に対する熱い想いや、その人々の凄まじいいエネルギーが凝縮された「特別な巨塔」であることが理解できました。

お天気の良い日にお出かけください!

この辺りは人気が少なく、散策を楽しむには最適です。また、歴史に興味がある方や古道散策を趣味とする方にもおすすめの場所です。ぜひ、お天気の良い日にふらっと足を運んでみてはいかがですか。

旅には様々な驚きや発見があります。これからも出会いを求めて旅を満喫しましょう。

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白州町台ケ原 無名の巨塔 : 山梨県 歴史文学館  山口素堂資料室

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