「頭のいい人が話す前に考えていること」とは
話し方に説得力があったり、話すことで人々の信頼を勝ち取ったりできれば、どれほど人間関係が楽しくなるでしょう。
私などは、もともと口下手を自称しているため、そのような人を見かけると羨ましくて仕方ありません。
今回紹介する「頭のいい人が話す前に考えていること」では、表面的な話し方の技術にとどまることなく、しっかり自分で考えて自分の言葉で話せることを目的とする内容が記されています。
内容は、大きく「7つの黄金法則」と「5つの思考法」からなり、ここでは、「知性」と「信頼」を同時にもたらす「7つの黄金法則」について要点をまとめてみました。
7つの黄金法則
1. とにかく反応するな
頭のいい人が怒りの感情が込み上げてきた時には、その怒りに任せて言葉を爆発させたりはしません。
何か言いたくなった時こそ感情的な自分を自覚し、とにかく反応しないことが大事です。
つい怒りに任せて子供を叱ったことがあります。その後にはとても嫌な感情が込み上げ、怒ったことを後悔することも。
「イラッ」「ムカッ」とした時には、6秒待って冷静な思考を回復させよう
2. 頭のよさは、他人が決める
その人のことを頭がいいと認識している人が多ければ多いほど、その人は実際に「頭のいい人」です。
頭の良さとは、単にIQや偏差値が高いということではなく、他者の思考を読み、他者の信頼を得て、他者を動かす能力が高いことを指します。
つまり、社会的知性が高い人が頭がよい人といえます。
確かに、さまざまな人が同じ言葉を発したとしても、私たちは頭の良い人が話すことに耳を傾けたり、頭の良い人がすすめたりするものが欲しくなったりしますね。
頭の良さは他人が決めると認識し、相手の立場に立って考える癖をつけよう
3. 人はちゃんと考えてくれてる人を信頼する
賢いふりをする人は、口ではもっともらしいことを言っても行動が伴わず、そのうち聞く耳を持たれなくなります。
一方、賢くふるまう人とは、真剣に人や物事に対峙して適切に行動できる人であり、このように何事もちゃんと考えてくれる人には信頼が集まります。
仕事に限らず、プライベートでもちゃんと考えてあげることが肝心ですね。
賢いふりをせず、賢くふるまうことを心がけよう
4. 人と闘うな、課題と闘え
たとえ相手も論破できても、本当の課題解決にはなりません。
相手の言葉の奥に潜む、本質的な課題を見極めて発言するのが頭のいい人のやり方です。
その人が発する表面的な言葉だけでなく、その発言の真意を探ることが求められます。
社会的知性をフル活動して、相手の想いに沿った言葉を投げかけてあげよう
5. 伝わらないのは、話し方だけではなく考えが足りないせい
話し方を意識するのは悪いことではありませんが、そればかりで中身が伴わないと相手に聞く耳を持たれません。
型はあくまでも考えるきっかけであり、それだけではダメだと気づければより思考が深められます。
最近では、話し方についての書籍が多数見かけられ、真面目な人ほどテクニックにハマるようです。
型にとらわれすぎず自分の考えを話すことに注力しよう
6. 知識はだれかのために使って初めて知性となる
たとえ自分に知識が豊富でも、誰かのためにならなければ意味をなしません。
話す際には「これから話すことは本当に相手のためになるのか」と自らに問うことが頭のいい人の話し方です。
自分の知識をひけらかす人は確かに多いです。でも、聞く方にとっては耳障りが良くないだけです。
「賢いふり」ではなく「知らないふり」して相手と一緒に考えることで信頼が得られる場合も
7. 承認欲求を満たす側に回れ
信頼される人は、自分の承認欲求を抑えて他者の承認欲求を満たすことができます。
すると「コミュニケーションの強者」になれる可能性がアップします。
そのためには、自分に自信を持ち、なおかつ口ではなく結果でアピールすることが求められます。
自分の承認欲求をコントロールするのは決して容易くありません。常に他人ファーストの心構えが肝心ですね。
承認欲求を満たす側に回って上手に信頼を勝ち取りましょう
人を動かす話し方で信頼を得る
本書では、「7つの黄金法則」の他に「5つの思考法」が紹介され、この7つの法則をベースに深く考える具体的な方法が記されています。
これらについては、実際の書籍で確認していただければと思います。
「頭のいい人が話す前に考えていること」を読んで感じられたのは、上手に話すとは聞く側の心を捉えている話し方ということ。
口先だけ上手な人はいますが、そのような人の話は単なる言葉の羅列であり、聞く側にとってはあまり気持ちを動かされません。
一方、その人の想いや感情、言葉が詰まった話には思わず聞き入ってしまうものです。
「頭のいい人が話す前に考えていること」の内容を実践できれば、自分にとって大きな自信になるとともに、人々の信頼を得られることは不可能ではないでしょう。
憧れの人物像に近づけるよう私も一つひとつ実践していこうと思います。
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